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走行系統

ハイドロプレーニング現象は雨の高速道路に多い?スリップ以外の対策とは?

2018年4月23日

雨の日の高速道路で多いと言われる、ハイドロプレーニング現象 (あるいは、アクアプレーニング現象) とは具体的にどのような現象が起きるのでしょうか。

起きやすい条件や時速何キロで走行するとリスクが高くなるか、日々の点検で気をつける点など、安全な運転ができる内容を解説していきます。

 

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ハイドロプレーニング現象とは

ハイドロプレーニング現象

すごく簡単に言いうと、『高速走行時に車のタイヤが水の膜の上に乗ってしまい、車がほぼ空中に浮いてしまう状態になる現象』です。

これでは少しわかりにくいと思いますので、具体的に解説していきます。

タイヤが水溜りを踏んだ時は、タイヤと路面の間にある水は、タイヤの溝により水が切り裂かれてタイヤの外に排出します。

これによりタイヤと路面が接地することができます。

しかし、タイヤの溝の深さが充分でなかったり、車の速度が上がっている時は、排出が間に合わず、タイヤが路面と接地することができなくなり、水の上に乗ってしまいます。

4輪全てがハイドロプレーニング現象が起きることもあれば、前輪のみ・後輪のみの場合もあります。

路面の水溜りなどの走行条件により、どのタイヤにハイドロプレーニング現象が起きるかは予測はつきません。

 

 

現象が起きるとどうなる?

ハイドロプレーニング現象

ハイドロプレーニング現象が起きると、車は水の上を滑っている状態になり制御不能に陥ります。

ハンドル操作ブレーキなども全く効かなくなりドライバーはどうすることもできません。

成り行きに任せ、自然に回復するまで待つしかありません。

 

 

現象起きた時にやってはいけないこと

ハンドル

ハイドロプレーニング現象が起きた瞬間は慌てたりパニックになってしまい、反射的にハンドルやブレーキ操作を試みてしまうと思います。

しかし、ハイドロプレーニング現象が起きた場合には、ハンドル操ブレーキ操作、シフトダウンしてはいけません。

理由は、仮に空中で直進している車のハンドルが大きく切られ、ブレーキも踏み車輪がロックした状態とします。

この状態で、ハイドロプレーニング現象が治まり車が路面と接地してしまうと、その瞬間に車が急激に振られ車は大きく挙動を乱し、より危険な状況に陥るからです。

 

ハイドロプレーニング現象が起きた時

アクセルペダルゆっくり離し、自然に解消するまで待つしかありません。

 

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ハイドロプレーニング現象が起きる原因と対策は?

ハイドロプレーニング現象は起きてからではドライバーはどうすることもできませんので、起きてからではなく、起こさないように対策をしなければなりません。

 

 

タイヤ溝の深さや形状

タイヤ溝 深さ

タイヤと路面の間にある水の排水が間に合わないと、ハイドロプレーニング現象が起きやすくなりますので、排水をしっかりする為にはタイヤの深さや溝の形状が大きく関わってきます。

溝が浅いタイヤは排水性能が劣りますので、ハイドロプレーニング現象を起きやすくさせます。

 

タイヤの深さよりも水たまりの水深が深い場合は特に注意が必要です。

 

タイヤの溝の形状を雨の日専用に選んでしますと今度は晴れの日にデメリットがあり、そういった選び方は現実的には難しくなりますが、タイヤの溝は日々などで対策ができそうです。

 

タイヤの断面形状は、中央膨らんだ丸い断面形状の方が排水性良く、タイヤの幅が狭い方も良くなります。

反対に、タイヤの幅が広く断面がフラットタイヤは排水までの距離が長くなり、排水性能は悪くなります。

少し意外に思われることですが、タイヤの溝に小石雪などの異物がある場合も、タイヤの溝が浅いことと同じ状態をつくることになりますので、ハイドロプレーニング現が起きやすくなります。

 

 

タイヤの空気が低い

エアーゲージ

タイヤの空気圧が低い場合は、タイヤの肩の部分(ショルダー)の接地圧が高くなり、タイヤ中央部溜まりやすくなります。

同時に接地面積が増し、幅が広いタイヤ同様に排水までに距離があり、排水性能は悪くなります。

反対に、タイヤの空気圧適正であれば、タイヤトレッドの中央部は接地圧が高くなり、断面形状にも丸みを帯び排水性良くなります。

 

 

高速走行は排水が間に合わない

高速走行

高速走行時では、排水時間よりも回転速度の方が勝ってしまい、ハイドロプレーニング現象のリスクが高くなります。

同現象が起きないようにするには、車の速度を落として水を切り裂く時間を稼ぎ、排水をしっかり行うことです。

また、高速走行時には揚力(ようりょく)が発生します。

揚力とは、上に向かう力リフトフォースとも呼ばれます。

飛行機が空を飛ぶ原理は揚力で浮上していますが、車も同様に高速域で走行すると揚力が大きくなります。

高速域は浮きやすくなりますので、ハイドロプレーニング現象も発生しやすくなります。

 

 

わだちやトンネル出口

トンネル

わだちには水がたまりやすく抜けにくいことから、ハイドロプレーニング現象のリスクは高まります。

わだちを避けて走行することは現時的に不可能に近いため、速度を落として走行をします。

 

また、雨天時はトンネル内は路面がそれほど濡れていませんが、トンネル出口から先は路面が濡れています。

乾いた路面のつもりで出口へ向かうと、思わぬことに繋がります。

 

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ハイドロプレーニング現象は時速何キロで起きる?

制限速度

では、雨の中を時速、何キロで走行するとハイドロプレーニング現象が起きやすくなるの?という疑問があります。

一般的には(雨の中の走行)、

  • 夏用タイヤの場合は、80km/h 以上の走行で起きやすくなります。
  • 冬用のスタッドレスタイヤでは、60km/h 以上の走行で起きやすくなります。


雨の高速道路で一時的に80km/h制限になる理由は、ハイドロプレーニング現象も理由の一つです。

 

 

スタッドレスタイヤの制限速度が低い理由

スタッドレスタイヤは夏用タイヤに比べ柔らかいゴムで造られています。

ゴムが柔らかい為に、水を弾き飛ばす反発力は夏用タイヤに比べて劣ります。

その点が理由で、夏用タイヤに比べ速度が低くなります。

 

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まとめ

  • ハイドロプレーニング現象とは、雨の高速走行時に車が宙に浮く現象のこと。
  • タイヤの排水性性能は、速度、タイヤ溝の深さ、タイヤ溝の形状、タイヤの空気圧に起因する。
  • 雨天時は夏用タイヤで80km/h以上、スタッドレスタイヤで60km/h 以上で同現象のリスクが高くなる。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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