物価が高い都道府県には東京、大阪、名古屋など都会に多い傾向があります。
しかし、ガソリンの価格にはこの条件はあてはまりません。
西日本が高いとか、東日本が高いという傾向もありません。
しかし、決まって価格が安い都道府県はあります。
なぜ、ガソリンの価格には地域差(都道府県差)や、安い傾向の都道府県があるのでしょうか。
今回は、この疑問について解説していきます。
ガソリン価格に地域差がある理由
2018年5月12日現在、レギュラーガソリンの価格
1位 | 徳島県 | 134.5円/L |
2位 | 石川県 | 138.3円/L |
3位 | 千葉県 | 139.2円/L |
- | - | - |
- | - | - |
44位 | 高知県 | 147.9円/L |
45位 | 富山県 | 147.9円/L |
46位 | 長野県 | 148.0円/L |
47位 | 鳥取県 | 未公表 |
ガソリン価格に影響を及ぼすには2つの理由があります。
- 油槽所からの距離
- ガソリンスタンドの店舗数
油槽所からの距離が価格を左右する
一般的によく言われていることは、油槽所からの距離が近い地域はガソリン価格が安く、油槽所からの距離が遠い地域はガソリン価格が高くなりやすいと言われています。
油槽所とは、原油から精製されたガソリンなどを一時的に貯蔵しておく設備になります。
油槽所から、ガソリンをタンクローリーに積み込みガソリンスタンドへ輸送します。(最近では原油精製工場から直接ガソリンスタンドへ輸送することが多くなりました)
油槽所からガソリンスタンドまでの距離が遠い場合にガソリン価格が高くなってしまう理由は、輸送の際にかかるタンクローリーのガソリン代などの輸送コストが高くついてしまうからです。
高くなってしまった輸送コスト分が、ガソリン価格に上乗せされガソリンが高くなる仕組みです。
実際に沖縄県は、2015年までは『復帰特別措置』により、ガソリンが安い県として知られていましたが、2015年に沖縄県内にあった製油所が閉鎖をしたことで、県外からガソリンを輸送しなければいけなくなり、その輸送コストの影響を受けてガソリンが価格が上がりました。
他には、長崎県や鹿児島県、長野県などのように、離島や内陸にある地域は、輸送コストがかかりますので、その分のコストが上乗せされてガソリン価格が高くなります。
このように、ガソリン価格が高い都道府県の特徴は、離島や海から離れた都道府県が多い傾向があり、油槽所からの距離が遠い都道府県では輸送コストによる影響から常にガソリン価格が高くなります。
反対に油槽所から近い都道府県では、常にガソリン価格は安くなります。
ガソリンスタンドの店舗数
油槽所からの距離が近い場合であっても、中にはガソリン価格が高くなる都道府県もあります。
理由は、ガソリンの店舗数が少ないことで価格競争が生まれない為です。
例えば都内の場合、お隣の千葉県に油槽所がありながらも、ガソリン価格は高い傾向にあります。
この理由は、都内ではガソリンスタンドが少ない為、価格競争があまりない為です。
価格を下げなくてもお客さんが来るため、価格が高いと考えられます。
同じ都道府県内で価格に差がある場合
同じ都道府県内の中でもガソリン価格に差が出る理由は、立地条件に起因したものです。
例えば、道路に面したガソリンスタンドや商業施設と併設したところでは競争が生まれ、価格差となって表れます。
千葉が安い理由は?
全国的にみてガソリン価格が安いことが多い都道府県は千葉県です。
千葉県は油槽所や製油所があり輸送コストが他の都道府県に比べ抑えることができます。
その上、ガソリンスタンドの店舗数が多く価格競争が激しい為、各店舗の価格が下がります。
まとめ
- ガソリン価格に地域差がある理由は、油槽所からの距離が関係している。
- 油槽所からの距離が遠い都道府県は、輸送コストかかりガソリン価格も高くなる。
- 同じ都道府県内にガソリンスタンドの店舗数が多いと、価格競争が生まれ価格が安くなりやすい。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
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