オートマ車 (AT車) を運転中にエンストして、驚いたことはないでしょうか。
多くの方が抱いているイメージは、オートマ車 (AT車) はエンストしないです。
なぜ、オートマ車 (AT車) はエンストするのでしょうか。
当記事では、オートマ車 (AT車) がエンストする原因について、信号待ちや坂道でエンストする場合を含めて解説します。
走行中のエンストは非常に危険ですので、事前に知識を得ることで危険を回避できます。
もくじ
オートマ車のエンストの原因
- エンジン回転数が低い
- 燃料供給系統の故障やトラブル
- スパークプラグの故障やトラブル
- オルタネーター (発電機) の故障
- 燃料の入れ違い
- 燃料切れ (ガス欠)
マニュアル車の主なエンストは操作ミスによるものですが、オートマ車のエンストは車両トラブル (損傷や故障など) の原因が多くあります。
通常、オートマ車は車両に不具合や故障がない場合、エンストすることはありません。
オートマ車でエンストすることは、車両に何かしらの損傷や故障があると考えられますので、直ぐにディーラーや整備工場で点検を受けることが良いです。
エンジン回転数が低い
マニュアル車は低いエンジン回転数でクラッチを繋ぐとエンストしてしまいます。
オートマ車の場合においても同様に、低いエンジン回転数ではトルクコンバーター (通称:トルコン) の抵抗負荷に負けてしまいエンストします。
エンジンの力を車輪に伝えるまでには、トルクコンバーター (トルコン) を介しギヤボックスにて変速後、車輪へ伝えます。
オートマ車では、セレクトレバーをP (パーキング) やN (ニュートラル) からD (ドライブ) へ切り替えると、エンジンの力はトルクコンバーター (トルコン) ) へ伝わります。
低いエンジン回転数ではエンジンの力は小さく、トルクコンバーター (トルコン) の負荷 (抵抗) に負けてしまいエンスト (エンジンストール) します。
燃料供給系統の故障やトラブル
【 出典:Amazon 】
『燃料供給系統』の故障やトラブルが原因となる場合が多くあります。
燃料ポンプの故障、燃料ホースや燃料フィルター、インジェクターの詰まりなどは、適切な燃料供給がなされず燃焼に支障をきたします。
走行中にみられる症状は車両が前後にガクガクと動いた後、徐々に速度が落ち停止 (エンスト) します。
燃料ポンプに原因が見られる場合は、時間を置き冷えると一時的に走行可能になります。
しかし、根本的には改善していませんので、早めにディーラーや整備工場で点検を受けることが良いです。
スパークプラグの故障やトラブル
スパークプラグ (点火プラグ) に不具合や故障がみられると、燃焼工程に支障をきたします。
燃料効率に影響を及ぼし、エンジン出力・エンジントルクの低下などの症状が見えエンストの原因になります。
オルタネーター (発電機) の故障
オルタネーターはエンジンの動力を利用して発電する装置になり、発電された電力はバッテリーに溜められます。
オルタネーターが故障した場合、発電はされずバッテリー内に残された電力は全て消費します。
バッテリーの電力を全て消費するとエンジンは停止します。
オルタネーターが故障すると、バッテリーへの電力供給が絶たれエンストの原因になります。
対処や応急処置
バッテリー内に電力供給があれば、エンジン始動は可能です。
バッテリー交換あるいは、応急処置としてブースターケーブルを使用し一時的にエンジン始動を試みます。
バッテリー上がりとは異なり、オルタネーターが故障しているため発電はしません。
ブースターケーブルから供給された電力を使い切ると再びエンジンが停止しエンストします。
オルタネーターの交換費用は¥50,000円以上かかります。
燃料の入れ違い
ガソリン車の場合、ハイオクとレギュラーの入れ違いでエンストすることはありません。
しかし、ガソリン車に軽油を給油した場合やディーゼル車にガソリンを給油したなど、燃料を入れ違えた場合はエンストし状況次第ではエンジン破損の懸念があります。
燃料切れ (ガス欠)
燃料を全て消費するとエンスト (エンジン停止) します。
燃料切れはJAFの救援依頼ランキングにおいても常にベスト10入りしている程多くあります。
特に高速道路走行時に燃料切れになる場合が多く、一般道と共に毎年ベスト10に入っています。
信号待ちでエンストする原因
信号待ちではブレーキペダルを踏むため、アクセルペダルは放します。
信号待ちのみならずアクセルペダルを放した際にエンストする原因は、バキュームセンサーの制御トラブルを抱えています。
バキュームセンサーはスロットルバルブの制御 (コントロール) をしていますので、制御に不調がみられる場合はエンストへ繋がります。
坂道でエンストする原因
- 燃料センサーの故障やトラブル
- 進行方向と反対のギヤを誤って入れる
燃料センサーの故障やトラブル
坂道 (登坂) や加速時などアクセルを踏み込んだ際に起きるエンストは、燃料センサーの故障やトラブルを抱えていることが考えられます。
燃料噴射量の制御に支障をきたし、エンストへ繋がる原因となっています。
進行方向と反対のギヤを誤って入れる
下り坂で停車し、再発進時にギヤをD (ドライブ) に入れたつもりが、バックギヤに入れてしまい、そのまま坂を下りエンストする事例があります。
進行方法と反対のギヤを入れた場合、車には負荷がかかり異音を発すると共にエンストします。
走行中のエンストは非常に危険
走行中のエンストはオートマ車 (AT車)、マニュアル車 (MT車) 問わず、非常に危険が伴います。
パワステやブレーキの効き方が通常とは異なります (重くなります)
関連記事>>>『走行中にエンストする危険性とは?パワステとブレーキが効かない理由を解説!』
まとめ
- オートマ車がエンストする原因は、燃料系統の故障を中心とする車両トラブルです。
- オートマ車が信号待ちでエンストする原因は、バキュームセンサーの制御トラブルです。
- オートマ車が坂道でエンストする原因は、燃料センサーの故障とギヤの入れ間違えです。
車は修理より買い替えが得する理由
走行距離が7万kmに差し掛かかると車の寿命が近づく為、修理や故障の頻度が多くなります。
そんな時に、『修理してもう少し乗り続けるようか』 それとも『思い切って買い替えようか』と悩んでしまいます。
大きなお金が動くため、どちらを選択した方が損をせず得になるか判断に迷いが生じます。
10万kmに差し掛かり寿命が近づく車は修理をすると損をします。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。