エンジン付近から聞こえる異音の一つにウォーターポンプの異音があります。
ウォーターポンプから聞こえる異音は損傷している箇所により違いがあります。
異音の違いから損傷している箇所や原因の検討がおおよそつきます。
当記事では、異音の原因や損傷箇所を特定し、その後の措置についてお伝えしていきます。
異音の原因やその後の措置がわかることでトラブル時に慌てることがなくなります。
もくじ
ウォーターポンプの異音の原因
出典:GMB株式会社 電動ウォーターポンプの構造
【https://www.gmb.jp/product/cooling/water_pump.html】
ウォーターポンプは主に以下の5つの部品から組み立っています。
ウォーターポンプ付近から異音がする場合は、いずれかの部品が損傷してることが考えられます。
- フランジ
- シャフトベアリング
- ボディー
- メカニカルシール
- インペラー
異音は車外で確認
車内と車外では異音の聞こえ方が異なります。
車種によりエンジンの搭載位置や防音対策に違いがありますので、異音は車外で確認をします。
シャフトベアリングの異音の原因
シャフトベアリングはその名の通りベアリング(軸受け)部分です。
シャフトベアリングから異音がする原因は、長期間の使用(寿命)より損傷している恐れがあります。
シャフトベアリングの損傷ではエンジンの回転数と共に異音にも違いが現れます。
劣化した冷却水が原因になることもあります。
冷却水の定期交換を怠たると、冷却水が劣化し金属を腐食させます。
腐食がもとになりベアリングが劣化をして異音が出ます。
またベルト張りの調整中にテンションのかけすぎによる、ベアリングへの過負荷が原因で編磨耗し異音が出ることもあります。
- ガラガラ(カラカラ)
- ゴリゴリ
- キーン
- ウィーン(ウォーン)
メカニカルシールの異音の原因
メカニカルシールからの異音を『メカニカルシール鳴き』と呼びます。
この鳴きがある場合は、メカニカルシールの劣化が原因です。
異音の特徴は『キー』『キーン』といった高い音が聞き取れます。
- キーン
- ウィーン
インペラーの異音の原因
インペラーは冷却水を送る扇風機の羽の様な物がついた部品です。
インペラーから異音がする原因は、インペラーの破損や材質不良で折損した場合に異音(ガラガラ・カラカラ)が出ます。
劣化した冷却水に触れた場合はインペラーが溶けてしまうことがあり、その際は異音が聞こえることは無く冷却水の潤滑もできずエンジンがオーバーヒートを起こします。
- カラカラ
- ガラガラ
ベルト鳴きとプーリーの異音の原因
ベルトの異音はキュルキュルといった『ベルト鳴き』と呼ばれる異音が出ます。
原因はベルトに亀裂などの損傷があるためです。
他の原因では、漏れた冷却水がベルトに付着すると駆動中のベルトが滑り、その摩擦音がベルト鳴きとなる場合があります。
ベルト交換後もベルト鳴きがする場合は、プーリーの歯の磨耗などが考えられます。
- キュルキュル
異音を放置すると?
ウォーターポンプから異音がする場合は、早期交換しなくてはなりません。
ベアリングの磨耗が著しい場合では、ベアリングと同軸上にあるインペラーの振れ(ガタ)が大きくなり本体と接触し回転不能になります。
この時に、インペラーと同軸上にあるプーリーも同時に停止をします。
プーリーが停止をしても、タイミングベルトは強引に回り続けるためタイミングベルトの歯(山)は削れていきます。
タイミングベルトの歯が削れるとカムシャフトへ動力を伝達することはできませんので、吸気・排気バルブは停止し、同時にバルブタイミングが狂いエンジンは停止します。
シリンダー内へ吸気・排気バルブが突き出していることも大いに考えられますので、上昇したピストンと突き出したバルブがぶつかるとピストンに傷が付きます。
オーバーヒートや焼き付き
損傷したウォーターポンプでは冷却水の循環に支障をきたし、エンジンの冷却不足になります。
エンジンの冷却不足はオーバーヒートやエンジンの焼き付きを起こし、場合によってはエンジンを破損します。
エンジンを載せ替えることになった場合の費用は、ウォーターポンプを交換する費用に比べ何倍もかかります。
ウォーターポンプから異音が発した際は、気がついた時点でディーラーや整備工場に修理に出しましょう。
ウォーターポンプの修理代
ウォーターポンプが故障した際は、新品に交換しなくてはなりません。
部品代は10,000円ほどですが、工賃は車種によります。
一般的に、軽自動車が最も安く高級車ほど高くなる傾向があります。
ウォーターポンプの交換にかかる費用
- ウォーターポンプ代:約10,000円
- 工賃 :約10,000円~約50,000円
- 合計 :約20,000万円~約60,000万円程
ウォーターポンプの交換を自ら行う
ウォーターポンプの交換を自分で行うには困難です。
特にエンジン部品を作業することになるため、専門店に依頼することが確実です。
ディーラーなどで交換する際には、半日~1日の時間を要します。
寿命・交換の目安
ウォーターポンプの寿命はエンジンの走行距離で言えば約10万kmです。
ウォーターポンプの寿命を迎えていない場合であっても、タイミングベルトの交換が必要な場合はあわせて交換を行います。
ウォーターポンプの動力源はタイミングベルトの為、交換の際はタイミングベルトを外すことになります。
どちらの交換の場合もタイミングベルトを外すのであれば、同時に交換した方が工賃や時間において得策です。
タイミングベルトとウォーターポンプの寿命の目安は約10万kmとほとんど同じです。
冷却水(クーラント LLC)の交換
冷却水は一定の時期に交換をしなければ劣化します。
劣化した冷却水は防錆効果が低下し金属を腐食させ、異音や水漏れの原因を誘発します。
冷却水の交換は、2年に1度の車検の時に交換すると良いです。
まとめ
- ウォーターポンプの異音の原因の多くは、長期使用による損傷や磨耗です。劣化した冷却水が原因になることもあります。
- ウォーターポンプが故障した際は早期交換することです。故障したまま乗り続けるとオーバーヒートを起こし高額な費用がかかります。
- ウォーターポンプの交換費用は、工賃を含め約2万円~約6万円です。高級車になるほど高くなる傾向があります。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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