クーラント(ラジエター液)は一定期間で交換が必要な冷却ですが、クーラント交換後にはエア抜きが必要です。
当記事では、クーラントのエア抜き方法をどのように行うか解説します。
また、エア抜きをしなかった場合やエア抜きが不十分の場合についてもお伝えしていきます。
冷却系統はエンジンのオーバーヒートにつながる重要なユニットです。
エア抜きについて知ることで、未然にトラブルを防ぐことができます。
目次
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クーラント(ラジエター液)のエア抜き方法
クーラントのエア抜きは、必ずエンジンが冷えている時に行ってください。
ラジエターキャップを開ける際にエンジン温度が上昇していると、蒸気が噴き出し火傷の恐れがあり危険です。
クーラントのエア抜きは、多くの車両はラジエターキャップを外して行いますが、最近の車両の中にはラジエターキャップがついていない車両もあります。
ラジエターキャップがついていない車両は、替わりにリザーブタンクのキャップがラジエターキャップの役目をしていますので、リザーブタンクのキャップを外してエア抜きを行います。
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ラジエターキャップを開ける際は、エンジンが冷えていることを確認してから行ってください。
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[st-step step_no=”1″]エンジン温度の確認[/st-step]
エンジン温度が冷えていることを確認します。
エンジンが暖かいうちにラジエターキャップを外すと蒸気が噴き出し火傷の恐れがあります。
エンジン温度が下がってから作業するようにします。
[st-step step_no=”2″]タオルで覆って外す[/st-step]
万が一に備えラジエターキャップをタオルなどで覆い外します。(クーラントが噴き出した際の被害を最小限に抑える為です)
[st-step step_no=”3″]1段目のラジエターキャップ外し[/st-step]
ラジエターキャップの開栓は2段階ロックになっています。
1段階目のロック解除は、キャップ押さえながら左回転(半時計回り)します。
135度くらい回すと1段階目の『コン』と感触がありますが、この位置ではまだラジエターキャップは外れません。
『コン』と感じる135度の位置は、内圧を逃がす際にキャップが吹き飛ばないように設けたものです。
1段目のロック位置で全ての内圧を逃がします。
[st-step step_no=”4″]2段目のラジエターキャップ外し[/st-step]
1段目のロックで内圧が全て抜けたことを確認し、ラジエターキャップをさらに左回転(半時計回り)しラジエターキャップを外します。
クーラントが減っている場合はクーラントを注ぎ足します。
[st-step step_no=”5″]エンジン始動[/st-step]
ラジエターキャップを外した状態でエンジンを始動します。
ヒーター系統のエア抜きを同時に行う場合は、室内ヒーターを最高温度、最大風量、外気に設定します。
アイドリングを続けサーモスタットのバルブが開くまでクーラントの温度を上昇させます。
[st-step step_no=”6″]注水口から気泡が出る[/st-step]
クーラントの温度が上昇すると、注水口からクーラントがグツグツと気泡を出します。
気泡が出ているということは、エア抜きが出来ているということです。
気泡が出ている間はクーラントの水位が下がりますので、水位が下がり次第クーラントの注ぎ足しを行います。
エンジン回転数:3000回転前後を保ち、引き続き気泡が出なくなるまで続けます。
エア抜きの途中で、ラジエターホースを揉むこともエア抜きに有効です。
徐々に気泡は小さくなり、やがて気泡は出なくなります。
気泡が出なくなり次第、エア抜きは完了です。
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メモ
小さいな気泡がしばらく出続けてもおさまらない場合は、エア抜きを終了して問題ありません。
小さな気泡が出るまでエア抜きが進んでいるのであれば、走行中にリザーブタンクを通してエアが抜けていきます。
ただし、エアが抜けた後はクーラントが少なくなっていますので補充をしてください。
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[st-step step_no=”7″]ラジエターキャップを締める[/st-step]
気泡が出なくなった後にラジエターキャップを締め、周囲に飛び散ったクーラントを水洗いや拭き取りを行いエア抜きは完了です。
ラジエターキャップの締め方は、1段目のロックや2段目のロックを気にせず右回転で締めます。
クーラントのエア抜きをしないとどうなる?不十分な場合は?
新しく交換したクーラントには空気が含まれています。
空気が含まれたクーラントの温度が上昇すると、クーラントに含まれた空気が熱膨張しリザーブタンクに溜めてあるクーラントをタンクの外へ押し出し溢れます。
タンクから溢れたことでクーラント全量は少なくなります。
仮に、クーラント全量の2割がリザーブタンクの外へ溢れたとします。
エンジンが冷えると、負圧によりリザーブタンクからラジエター本体へクーラントが戻されます。
しかし、2割のクーラントがタンクの外へ漏れ出している為、ラジエター本体へは8割しか戻らず、足りない2割は空気が混ざります。
再びエンジン温度が上昇すると、先程と同じ作用をして2割のクーラントをリザーブタンクの外へ押し出します。
エンジンの温度変化を繰り返すたびにクーラントが減り続け、クーラント量が減少したことで、エンジン冷却効果に支障をきたします。
冷却効果が落ちた場合は、エンジンオーバーヒートや焼きつきを起こす恐れがあり、場合によってはエンジンの載せ替えになることがあります。
クーラントのエア抜き時間と工具
エア抜き時間
クーラントのエア抜きに要する時間は30分~60分ほどです。
場合によっては、エアーか抜けるまでに60分以上かかることもあります。
またエア抜きは奥が深く、エア抜きを行った翌日に再びエア抜きを行う場合もあり、2日がかりのエア抜きになることもあります。
エア抜きに必要な工具
エア抜きの際に必要な工具はありませんが、あると便利なものは漏斗(ジョーゴ)です。
ラジエターの注水口からクーラント (ラジエター液) を注ぐ際にあるとクーラントをこぼさずに便利です。
漏斗が無い場合はペットボトルを半分に切り、逆さにして漏斗に使うことができます。
まとめ
- クーラントのエア抜きの方法は、アイドリングにて沸騰させてエアーを抜きます。
- クーラントのエア抜きをしないと、エンジンのオーバーヒートや焼きつきを起こす恐れがあります。
- クーラントのエア抜きの時間は30分~60分ほどです。あると便利な道具は漏斗です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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車の冷却系統はクーラントのみで充填されているんでしょうか?それとも空気とクーラントが適切な割合で充填されているんでしょうか?別な訊き方をすれば、エア抜きの目的は冷却系統から空気を完全に追い出すことなんでしょうか?それとも冷却系統のどこかに空気だまりが予め設けられていて、それを上回る量の空気を追い出すことなんでしょうか?
最近クランクシャフト・ポジション・センサを取り外しました。外すのに工具が上手く入らなかったので、泣く泣くエンジンとラジエータの間のホースを一部取り除きました。が、クーラントが溢れて水浸しになると思ったものの、ホースの中は空っぽで拍子抜けしました。この時のリザーバの液量はMINとMAXの中間よりやや少ない側でした。(当該ホースを外す前に冷却系からリザーバへと戻る細いラインを外しています。但し当然この時エンジンは冷えた状態で、もちろん蒸気が噴き出したりはしていません。但しこの時ラインを誤って下に向けたため若干クーラントが溢れました。それと同じ体積の空気が冷却系に入ったはずですが、溢れた量はホースの容積と比べてはるかに少なかったはずです。)何故ホースの中がクーラントで満たされていなかったのか、不思議に思っています。
ウチの車は2002年型のルノー・カングーで、ラジエータ・キャップはありません。ラジエータは日本車によくあるようなクーラントを上から下に流すタイプではなく、横へ流すタイプです。外したのはそのラジエータへとつながる大口径のホースですが、ラジエータの下流側か上流側かはちょっとまだ分かりません。
ごめんなさい!自分が見ていたラジエータ、エンジンの冷却系ではなくてオイル・クーラーでした!取り外したホースを元に戻す時に軽く拭いたらウェスがスラッジで黒くなったので初めて気が付きました。ラジエータはその下に隠れていて気が付きませんでした。。お恥ずかしい・・・。オイル・クーラーはクーラントで充填されていなくても良いのかは依然疑問ですが、別に調べます。失礼致しました。上記の質問は破棄して頂いて結構です。