走行中にタイミングベルト突然切れてしまうと高額な修理費の他に大変危険な目にあう恐れがあります。
その為、タイミングベルトの寿命については必ず知っておく必要があります。
エンジンが何万キロに達した時がタイミングベルトの寿命の目安か、使用期間が何年で寿命となるか。
当記事では、タイミングベルトの寿命や交換費用についてお伝えし、目安となる寿命がわかることで突然のトラブルや路上で緊急停止する危険に備えることができます。
もくじ
タイミングベルトの交換時期と寿命
タイミングベルトの寿命は、走行距離10万kmが目安になり、使用年数では10年が目安になります。
- 走行距離:10万km (目安)
- 使用年数:10年 (目安)
多くの方は『7万km~8万km』に達した時にベルトが切れたなどのトラブルが起きています。
車検や法定点検時に走行距離が7万kmや8万kmに達している場合は、早めに交換しておくことがトラブルから避けられます。
タイミングベルトは切れてしまってからでは遅く、必ず切れる前に交換をしてください。
走行中にタイミングベルトが切れてしまった場合について知りたい方は、『走行中にタイミングベルトが切れてしまうと?』をお読みください。
タイミングベルトの交換は専門店
タイミングベルトはエンジン部品になる為、交換はディーラーや整備工場など専門店に依頼することが確実性があります。
自分で交換することも可能ですが、費やす時間や作業の難しさから専門店に依頼する方が得策です。
タイミングベルトをディーラーや整備工場で交換した場合は、作業に半日~1日程度の時間を要します。
関連する部品も同時交換
タイミングベルトの交換とあわせて交換が行われるものに、ウォーターポンプがあります。
タイミングベルトの交換とあわせてウォーターポンプも同時に交換しておくことをおすすめします。
理 由
理由は、ウォーターポンプの寿命はタイミングベルトと同じく約10万kmです。
ウォーターポンプを外す際には動力源となるタイミングベルトも外す為、同時に交換を行うと、工賃や作業時間においてメリットがあります。
数ヵ月間に何度もディーラーに行く時間や、その度に請求される工賃を抑える為にも、関連する部品の寿命が近い場合は同時に交換することをおすすめします。
複数箇所を交換すると費用は加算されますが、寿命が近い場合はいずれ数ヵ月後に交換することになりますので、一度にまとめて交換を行うことで時間が有効に使えます。
タイミングベルトの交換費用
車種により多少の誤差はありますが、タイミングベルト代は¥5,000円前後になります。
交換する工賃は¥30,000円~¥50,000円程かかり、合計約¥35,000円 ~ 約¥55,000円ほどになります。
タイミングベルトの交換費用
- タイミングベルト代:約 5,000円
- 工賃 :約30,000円~約50,000円
- 合計 :約35,000円~約55,000円
タイミングベルトの交換費用では、部品代よりも工賃の費用が非常に高くなります。
タイミングベルトの役割り
タイミングベルトは『クランクシャフト』に取り付けられている『タイミングプーリー』から、『カムシャフト』に取り付けられている『タイミングプーリー』へ、回転を伝達する『ベルト』です。
『カムシャフト』へ回転を伝達することで、『吸気バルブ・排気バルブ』が作動します。
走行中にタイミングベルトが切れてしまうと?
『カムシャフト』へ回転を伝達する『タイミングベルト』が、走行中に切れてしまった場合はどうなってしまうかお伝えします。
『タイミングベルト』が走行中に切れてしまうと、『クランクシャフト』は回転をしていますが、その回転を『カムシャフト』へ伝達する事ができませんので、『カムシャフト』の動作は停止します。
『カムシャフト』が停止すると、カムシャフトの動作と連動している『吸気バルブ・排気バルブ』が停止します。
停止した『吸気・排気バルブ』がシリンダー内部へ突き出している場合は、『クランクシャフト』の回転により『ピストン』が上昇して『吸気・排気バルブ』とぶつかります。
ぶつかった『吸気・排気バルブ』と『ピストン』は致命的な損傷を受けます。
『ピストン』に傷が入ってしまうとほとんどの場合は修理ができなくなり、エンジンの載せ替えや車の買い替えを検討しなくてはならなくなります。
走行中にタイミングベルトが切れた場合
タイミングベルトが切れる
↓
クランクシャフトは回転を続ける
↓
カムシャフトへの伝達が絶つ
↓
吸気・排気バルブのどちらかがシリンダー内部へ突き出した状態で停止する
↓
ピストンが上昇する
↓
突き出した吸気・排気バルブとピストンがぶつかる
↓
致命的な損傷を受け、エンジンは壊れる。
走行中にタイミングベルトが切れてしまった場合は、タイミングベルトが切れた瞬間にエンジンが壊れます。
走行中にエンジンが停止すると危険
エンジンの致命的な損傷も大きなダメージですが、そのことよりも高速道路を走行中に車が停止してしまうと大変に危険です。
走行中にエンジンが切れた場合パワーステアリングが効かなくり、ハンドルは重くなります。
ブレーキの倍力装置も効かなくなりますので、オートマチック車(AT車)の場合は最初の1回目、マニュアル車(MT車)の場合は2回目までしかブレーキは効きません。
その後は、ブレーキが重くなり自身の体重を乗せるように踏み込まなければブレーキは重くて効きません。
このような危険な目にあわないためにも、点検や交換は必ず行う必要があります。
ポイント
- パワーステアリングが効かなくなる
- ブレーキが効かなくなる
車が10万km前後では部品交換をするよりは、車の買い替えを検討してみても良いかもしれません。
タイミングベルトと車検
車検の検査項目にタイミングベルトは含まれていませんので、タイミングベルトが寿命を迎えている場合であっても車検には問題ありません。
しかし、ディーラーの方からは「タイミングベルトの寿命が近い為、交換した方が良い」旨を伝えられます。
その時は、迷わず交換しましょう。
軽自動車について
軽自動車の場合は、乗用車に比べて寿命は少し早くなります。
理由は、軽自動車では乗用車に比べてエンジン回転数が高い傾向にあるためです。
回転数が高いことはタイミングベルトの使用頻度が多くなり、タイミングベルトへの負荷が大きくなります。
まとめ
- タイミングベルトの寿命は約10万kmと謳われえていますが、多くの方は7万km~8万kmでトラブル(切断など)が起きています。
- タイミングベルトの交換費用は、部品代と工賃を含めて約35,000円~約55,000円になります。
- タイミングベルトが走行中に切れた場合、エンジンは停止しブレーキやハンドルが重くなり大変に危険です。また、エンジンはその時点で壊れてしまいます。
7年経過の車は修理を続けると損をするの?買い替える判断基準についても
走行距離が7万kmに差し掛かかると車の寿命が近づく為、修理や故障の頻度が多くなります。
そんな時に、『修理してもう少し乗り続けようか』 それとも『思い切って買い替えようか』と悩んでしまいます。
大きなお金が動くため、どちらを選択した方が損をせず得になるか判断に迷いが生じます。
10万kmに差し掛かり寿命が近づく車は修理をすると損をします。
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